看護助手は医療の現場で看護師をサポートする重要な役割を担っています。
高齢化が進む中で、需要は世界的に高まっており、報酬面でも
しっかりと評価される傾向にあります。
しかし、国によって大きな開きがあることも事実です。
今回は、看護助手の給与水準について、日本と主要な海外諸国を比較してみましょう。
日本の看護助手の給与水準
日本では、看護助手は「介護職員初任者研修」の修了が必須とされています。
病院に勤務する場合と、介護施設に勤務する場合とでは、給与水準が異なります。
病院勤務の場合
初任給は概ね20万円前後
経験を積めば30万円程度まで上がる見込み
介護施設勤務の場合
ほとんどが最低賃金水準の手取り14万円前後
なお、有資格者(介護福祉士や正看護師など)と比べると、看護助手の給与は低めに抑えられがちです。
主要海外諸国の看護助手の給与水準
一方、海外に目を向けると、看護助手の処遇は日本よりも手厚い国が多いようです。
アメリカ
時給換算で10ドル前後(年収約25万ドル/約280万円)
資格を持つと30万ドル(約330万円)以上も
イギリス
時給8.72ポンド(年収約18,000ポンド/約270万円)
公的病院勤務なら約22,000ポンド(約330万円)
オーストラリア
時給26.72ドル(年収約55,000ドル/約620万円)
資格とスキルによって大きく変動
カナダ
時給19.8カナダドル(年収約41,000カナダドル/約380万円)
正看護師資格者なら60,000カナダドル(約550万円)以上
このように、一般の看護助手でも先進国では300万円前後は頂けるようです。
資格を取れば、さらに高額な報酬が期待できます。
一方で、コストの安い国に目を向ければ、看護助手の給与は非常に安くなります。
例えばフィリピンでは、看護助手の平均年収は157,000ペソ(約35万円)前後と言われています。
看護助手に対する報酬の決め手は?
国によって看護助手への報酬に大きな開きがあるのは、医療・介護サービスの需給バランスや
職務内容の違い、そして資格の有無が大きく影響しているためです。
先進国では、高齢化が進む中で安くて質の高い介護サービスが不可欠です。
そのため、看護助手への需要は高まり、報酬面での手厚い評価につながっています。
また、資格取得により、医療行為の一部を担うことができるため(一部の国を除く)
さらに収入が上がる傾向にあります。
このように、今後ますます看護助手の役割が重要視されることは確実です。
報酬面での処遇は、今後も国によってバラつきはあるものの、グローバルに見れば上がっていく可能性が高いでしょう。