この記事で解決できる悩み
・看護助手の具体的な仕事内容が知りたい
・看護助手の求人に書いてある事と、実際の仕事とのギャップってあるの?
こんな悩みを解決できる記事を書きました。
閉鎖病棟、精神科の看護助手9年の経験からお話します。
この記事を読むことで、看護助手の仕事について具体的に知ることができます。
現在は退職しましたが、実際の職場はどんな感じだったか、経験からお伝えできると思います。
※精神科病棟でしか臨床の経験はないので偏った部分も多々ありますが、参考になればと思います。
看護助手の仕事は「きつい」って本当?【結論:仕事内容は楽勝です】
タイトルの通り、結論から言うとかなり楽です。
外来だったり診療科によって違うと思いますが、患者さんとテレビを見ながら感想を語ったり、オセロや将棋をしたりなど、見守りの時間は多くありましたよ。
大学時代に精神科で看護補助バイトしてたけど
次入る病院とは空気が間逆だろうなー。
患者さんと談話室で将棋したり
看護師のお姉様方とお茶してた記憶しかない(笑)— 看護助手R (@SSH_R_M) March 5, 2021
まれに大変な瞬間はある
精神科急性期の場合、不穏・興奮などの理由から暴力的な患者さんが入院してきます。
そうした場合、力でおさえるのはお互いの安全のためにはやむを得ません。
なので比較的腕力がある男性ならそれに対処できるため、精神科では他科とくらべても男性職員の割合が多いです。
こうした患者さんをおさえるのは、やはり女性では不安な部分がありますからね。
看護助手の具体的な役割と仕事内容
そもそも「看護助手とはどんな仕事をするのか」をお伝えします。
以下の動画は、厚生労働省の職業情報提供サイト(日本版O-NET)にある動画をお借りしました。
大まかに知りたい方はこちらを御覧ください。1分30秒の動画なのでサラッと見れます。
厚生労働省の資料では、看護助手の役割を以下のように定義しています
※看護補助者=看護助手
看護補助者は、看護師長及び看護職員の指導の下に、原則として療養生活上の世話(食事、清潔、排泄、入浴、移動等)のほか、病室内の環境整備、ベッドメーキング、看護用品及び消耗品の整理整頓等の業務を行うこととする。
出典:厚生労働省
上記の通り、一般的な看護助手の仕事は主に()内の5つ
- 食事
- 清潔
- 排泄
- 入浴
- 移動
になります。
具体的な仕事内容
看護助手の具体的な仕事内容について、ひとつずつ説明していきます。
他科の看護助手の場合と違う部分もあると思いますが、あくまで参考までにお願いします。
食事
- 箸・スプーンの配膳
- エプロンの用意
- 下膳車の設置
- 手洗い消毒セット配置
- 預かりコップの洗浄など
このほかに、介助、下膳などを看護師と連携で行います。
寝たきりの患者さん以外は、全員ホールで食事をとります。
高齢の方が多いので、ノドにつまらないように見守りが必要となるためです。
清潔
- 病室掃除
- 廊下掃除
- ホール掃除
- トイレ掃除など
朝の申し送りが終わってすぐ「環境整備」を行います。
清潔な雑巾に、次亜塩素酸(めっちゃ薄めた漂白剤)を染み込ませて、ドアノブや手すりを一通り拭いてまわります。
インフルエンザ、ノロウィルスの時期になると、一日の環境整備の回数は3倍くらいに増えてましたね。
- インフルエンザ(11月〜3月)
- ノロウィルス(11月〜3月)
ほぼ同じ時期に発症しやすいので、隅々まで入念に除菌します。
その他の時期でもコロナをはじめ、感染症対策に毎日の環境整備は欠かせません。
排泄
- トイレ誘導
- 紙おむつ、紙パンツ交換
- ポータブルトイレの掃除
歩ける人はトイレへ行き、自分で排泄をします。
中には排泄したあとうまく紙パンツが上げられず、おしりを出して廊下を歩く患者さんもいたので、そんなときは看護師・看護助手関係なく介助します。(患者さん同士で手をかしている時もあります)
トイレまで間に合わないという患者さんの場合は、ベッド横にポータブルトイレを設置。
寝たきり患者さんの場合は、オムツ内で排泄してもらい、ベッド上できれいに拭きオムツを交換します。
入浴
- 浴場へ誘導
- 衣類の脱衣
- 体を洗う、浴槽に入る時の補助
- 入浴後の掃除
お風呂へ入りたがらない患者さんもいるので、穏やかになだめるのも仕事です。
腹立つ時も多々ありますけどね。
お風呂場はとにかく転倒のリスクが高いうえに、浴槽で溺れないように注視する必要があります。
移動
- ホールへの移動
- 他の階への移動
- トイレへの移動
- 浴場への移動
転倒防止や歩行がおぼつない患者さんに対しては、車イスへ移乗するとき手をかします。
患者さんの身体を預かるので、ここでも男性が重宝されていましたね。
重宝というか、ただ女性の看護師さんからしたら「重いからやって」ってことだったのかもしれないけど。
まとめ
というわけで以上、厚生労働省が提唱する看護助手の仕事
「療養生活上の世話(食事、清潔、排泄、入浴、移動等)」
についてまとめました。
看護師が仕事しやすいように、患者さんが過ごしやすいように、環境全体を見て動くのが看護助手の仕事です。