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BOOK NURSING

「精神科ナースになったわけ」があるあるすぎて共感【試し読みあり】

水谷緑さん(@mizutanimidori)の漫画。発刊は2017年と少し前ですが、まぁこれがハマって一気に読んでしまいました。

 

以下のamazonリンクから、プロローグ〜第一章まで試し読みできます。

 

ぼくは過去に精神科で約10年間はたらいていました。そんな僕が見てもこれはよく描かれていると思います。

 



『幻聴妄想かるた』売ってますw

 

「精神科ナースになったわけ」の感想+体験談

ここでは「精神科ナースになったわけ」を読んでの感想を書いていきます。精神科で働いた経験からの共通点と、体験もまじえて書いていきます。

1、プロローグ

「精神科ナースになったわけ」があるあるすぎて共感【5話まで無料】

  • 自己の発症体験から興味を持つ人も少なくない。
  • 「看護学校を出てすぐの新人看護師は精神科勤めはキツイものがあるし、ましてや成長しづらい」というベテラン看護師がいた。
  • 精神科でも点滴はします。というか、どの科でも点滴は普通にします。
  • 精神科は「その人らしさ」がいい意味でも悪い意味でもダイレクトに来る。それを喜びと思えるのであればやりがいもある。
  • 作業療法、デイケアは患者さんたちの日常生活から職業復帰などを目的としています。漫画では理容室や歯科室もある病院ですが、ぼくがいた精神科では、散髪は月1回、理容師さんが3名来られてましたね。歯医者は看護師さんが付き添いで、近所の外来診療へ行っていました。
  • 天気がいい日は、患者さんはだいたい自室で寝ていましたね。廊下に出てひとりで大声で歌ったりと謎のテンションの人もいましたが。
  • 靴に関してクロックスは転倒のリスクがあるので、患者さんによっては控えていました。
  • 「自分は狂っていない」というのは、客観的には狂って見える場合がある。

2、取れない帽子

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  • 細木さんのような一見理解しがたい、こだわりが強い患者さんは少なくない。彼女なりのルール、こちらが立ち入ってはならない線も徐々にわかってきます。
  • 意思疎通ができている細木さんは、症状はかなり軽いほうだと思います。意思疎通がとれない人、暴言・暴力でしか表現できない人も普通にいるのが精神科です。
  • でもちょっとしたコミュニケーションで笑顔を引き出すこともできます。体験談として、ウルトラマンのソフビをいつも肌身離さず持っていた40代の患者さん。普段は大声で「ぎゃー!!」っと不満を表現するだけでしたが、ぼくが「これエースだっけ?セブンだっけ?」と尋ねると、急に目がキラキラし始めて「ウルトラマンタロウ」と話してくれた患者さんがいました。「共通の話題があるって武器になる」と思った経験です。
  • 「否定も肯定もしてはいけない」と教わりましたが、この漫画でもそう書かれています。

3、ボーダーライン:境界性人格障害

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  • 3話を読んで驚いたのが、ユカリさんと瓜二つの患者さんをお世話したことがあるんです。言動がほんとそっくり!!
  • ボーダーの方に限らず、患者さんは周囲をよく見ています。あの患者さんの話は10分聞いていたのに、自分は3分しか対応してくれなかった、など。
  • さっき笑顔で話していたのに、1分後に「ふざけんな!ばかやろう!」なんて言われるのはふつうにありましたね。その後に「さっきはごめんなさい」そしてまたニコニコ楽しそうに過ごす、というのがワンセットみたいになっています。患者さん自身が一番つらいので、こちらはぶり返すような返答はしないほうがいいですね。
  • こうした患者さんに対して「ただのかまってちゃんなんだよ」という看護師は、少なくとも優秀ではないと思います。

4、精神科珍百景

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  • 保護室はナゾがいっぱいです。知らない間に高いところに便が付着していることはたまにありました。もういちど言います。保護室はナゾがいっぱいです。
  • かわいい看護師さんの後を追う患者さんもいましたね。
  • 車椅子を操作しながら、廊下の曲がり角でドリフトをキメる患者さんがいた。
  • 警報ベルを押しちゃう患者さんがいるので、押せないようにガッチリとカバーを付けていました。同じく、公衆電話の通報ボタンも押せないようにしていました。でも普通に公衆電話にテレカを入れて110番する患者さんもいます。警察も周辺の病院の事情は理解されているので「あ、またあの病院ね」みたいなもの。毎度お騒がせしてすみません。

5、先生にもいろいろ

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  • ぼくは医療のことはわからないけど、医者によって対処がぜんぜん違うのはわかる。患者さんを守るために、時には腕力も必要(暴力ではない)。
  • 劇中の杉山麻子さんは理解してもらえたことが嬉しかったんでしょうね。
  • 保護者が狂ってしまっている場合も少なくない。面会で怒鳴りつけている場面を何度も見たことがある。親がうつになってしまうのもわからなくはないけど。共依存は誰も救えない。
  • 心と体はつながっているので、気分が滅入ったときは体を動かしましょう。運動は心の安定に効果的という研究結果もあります。
  • だいたい血行、だいたい血行、だいたい血行。

 

精神科に興味なくても読んでほしい

精神科って自分には関係ないと思っている方にこそ読んでもらいたい漫画です。理由としては、最近こんな気持になっていませんか?

  • 理由もなく気持ちがモヤモヤする
  • 人とどう接していいのかわからない

など、いまいち気分が乗らない。そんなときこそ知らない世界をのぞいてみるのをおすすめします。

 

漫画と言われればそれまでですが、いろんな環境で生きている人を知ると「自分て大丈夫じゃん」と思えてきます。漫画って結構気分を楽にしてくれますよね。

 

そんな「精神科ナースになったわけ」に、すこしでも興味を持ってもらえたらうれしいです。こんな世界もあるんだと普通にたのしめる作品ですよ。

 

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